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シェイクスピア『ソネット詩集』bot

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シェイクスピアの154のソネットを4-4-4-2を目安に分けて和訳し、番号を添えて呟きます(計616通り)。フォロー・アンフォローはそのうちされます。誤字・脱字・誤訳はご容赦ください。第1版(2013年8月30日)/第2版(2017年6月15日)

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この全てに疲れたから消え去りたいが 死んだら愛しい人を一人にしてしまう。 (66.4)


例えば学芸が権威によって舌を縛られ 例えば愚者が学者を真似て学術を操り 例えば単純な真実が単純さと間違われ 例えば善人の捕虜が悪人の将校に従う。 (66.3)


例えば金色の名誉が屈辱的に見下され 例えば清純な乙女が手荒く娼婦にされ 例えば正当な完成が不当に名を汚され 例えば無能な権力が実力を無力にする。 (66.2)


全てに疲れた僕は、安らかな死を探す。 例えば立派な人が物乞いの子に生まれ 例えば全く無価値な人が派手に着飾り 例えば無垢の信頼が惨めに裏切られる。 (66.1)


ああ!奇跡がそれを成し遂げるだろう 黒いインクに愛しい人が光り輝くなら。 (65.4)


ああ、恐ろしい思索だ!悲しいことだ、 時の至宝は時の箱に入るしかないのか? 時の俊足を止められる剛腕はあるのか? 時が美を奪うのを禁じる人はいるのか? (65.3)


ああ!蜜の香る夏風は耐えられるのか 日々という壊し屋の破壊的な包囲網に、 時の流れは難攻不落の岩壁の堅固さも 鋼鉄の城門の頑強さも衰えさせるのに? (65.2)


真鍮も石碑も、大地も果てしない海も 悲しい死の力に負けるしかないのなら その猛威に美の嘆願は通じるだろうか この訴訟は花のように無力であるのに? (65.1)


僕は人が死ぬかのような気持ちになり 失いたくないものを抱えて涙を流した。 (64.4)


こうして領土を取り合っているうちに その領土が荒廃していく様も見てきた。 破滅を見るたび、僕は考えさせられた 時が僕の愛しい人も奪いに来ることを。 (64.3)


飢えに駆られた海が攻め立てていって 岸辺という王国の覇権を握るやいなや 堅固な陸地も大海原を勝ち取るという 獲得の喪失と喪失の獲得も一通り見た。 (64.2)


滅びた時代を埋めた財貨と栄光の墓が 時の容赦ない手に朽ちる様を見てきた。 かつては聳え立っていた塔が崩れ去り 真鍮の永遠が死の怒号にひれ伏す様も。 (64.1)


彼の美をこの黒い文字列が表せるなら、 この詩が残る限り、彼も新緑のままだ。 (63.4)


その時に備えて、僕も今は砦を築こう、 心を乱す老いの残忍なナイフによって 人の記憶から彼が断ち切られることで 愛しい人の美が命と共に尽きぬように。 (63.3)


若き朝から老いた険しい夜へ旅立てば 今の彼の王座を形作る全ての美しさも 視界から姿を消し去ってしまうだろう、 青春という財宝を盗んで逃げたように。 (63.2)


いつか僕の愛しい人も今の僕のように 時の有害な手に砕かれ、潰されていく。 刻一刻と彼の血が吸われていく一方で 彼の顔も皺や筋で覆われていくだろう。 (63.1)


僕自身よ、僕は僕のためにお前を称え お前の日々の美で僕の晩年を染めよう。 (62.4)


だが、実は鏡に映してみると僕の姿も 色褪せていく老いに叩き切られていて 僕の自己愛とは正反対のものに見える。 僕は不釣り合いに自分を愛したようだ。 (62.3)


思うに、僕の顔立ちは誰よりも優美で、 僕の姿は前代未聞の真実を表している。 僕自身の価値が物語るところによれば 僕は全ての価値で万人を上回るらしい。 (62.2)


自己愛の罪は僕の目を手に入れた上に 僕の魂を、僕の何もかもを手に入れた。 癒やせるような治療薬はないこの罪は 僕の心の奥深くにその根を張っている。 (62.1)


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