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演出家による文化芸術レビュー_映画/舞台/美術/文芸etc.__鑑賞&レビュー講座受講@愛知県芸術劇場

Joined February 2024
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●RV_26《トノバン 音楽家加藤和彦とその時代》 加藤氏に影響された世代としては、涙なくして見ることができないドキュメンタリー。 彼の最後は、絶えず時代の先端を行く才人が、辿り着く必然であったのではないだろうか。そしてイギリスから帰国することがなかったミカも必然だった気がする。

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●RV_37 《本心》 平野啓一郎原作。亡き母に再会したいがため仮想空間上のVFとして母を蘇らせる主人公。AIに支配される近未来の日本を描いているが、笑い事では済まされない現実味がある。果たして、三好に告げたきもちは本心だったのか。

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●RV_36《侍タイムスリッパー》《SHOGUN》同様、時代劇へのオマージュのような作品だが、こちらは低予算による自主映画。 無名の俳優をキャスティングしたのであろうが、映画に対する心意気で十分補っている。後半、高坂と風見、男ふたりの心の交流が泣かせる。


●RV_35《Chime》久しぶりの黒沢清が帰ってきた。唐突なる衝動、不可解な病理、理不尽な殺戮など十数年前より現実感を増している。TVドラマサイズのショートムービーながら乾いた映像文体を懐かしく感じる。

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●RV_34《薄い紙、自律のシナプス、遊牧民、トーキョー(する)》__ オープニング、今作の作者である山崎広太氏は、踊りながら息を切らして作品の能書きを語る。語れば語るほどに、その姿にコンテンポラリーダンスの、身体による表現世界の終末を感じてしまったのは、私だけだろうか。


●RV_33《みんなのヴァカンス》 初ギョーム・ブラック作品。エリック・ロメールの後継者然としたテイスト。不器用で生々しい異性への衝動が交錯するひと夏の断片。日本人とて同様だが、はたして作中のように白人女性が相手をしてくれるのだろうか。


●RV_32《幻の光》 30年ぶりの再見。デビュー間もない初々しく凛とした江角マキコ。かつ是枝監督のデビュー作。 前夫の唐突な自死を受け入れられない主人公に対して、「時として、人は光に導かれるように旅立つ」の示唆深いことばに深い共感を得る。家族をテーマとした静かで愛おしい佳作。

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●RV_31《めくらやなぎと眠る女》 村上春樹原作短編の編集版作品。フランスで制作されており、街並みが異国の風情に映るのが新鮮。凡庸なのにやたらモテる主人公の特質は小説世界と同様。あらためて村上文学は、近未来のニッポンを描いているのでは、とおもった次第。

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松本竣介「立てる像」は出品されていませんが、愛知にある碧南市藤井達吉現代美術館で開催中の「松本竣介《街》と昭和モダン ー糖業協会と大川美術館のコレクションによるー」では松本竣介の作品18点が出品されています!是非お越しください☺️ 会期は2024年7月20日(土)~9月8日(日)です。 #松本竣介

【早世の天才画家が描いた】 #松本竣介「立てる像」 開戦の翌年に描かれた自画像。我が子への絵手紙。父が子に伝えたかったこととは。まなざしの秘密に #緒形直人 さんと迫ります。 7月27日(土)夜10時 テレビ東京系列にて放送🌈 #新美の巨人たち #冨永愛



●RV_30 NDT1《One Flat Thing》 W.フォーサイス作品の再構成作品。幕が上がった瞬間からダンサーによって運び込まれる20のテーブル。空間と身体との濃密な関係性を期待させて、観客をダンス作品の時空へ瞬時に誘い込む。テーブルのフラット面が、空間を縦に二分することで二つの位相をつくりだす。


●RV_29 NDT1《Solo Echo》 降りしきる雪の映像がセットバックしながら、大きな背景となる。その前では、ダンサーたちの濃密なムーヴメントが留まることなく続く。ソロからペアへ。そして7人により生命のエネルギー体となり可変を続ける。動と静の対称性。


●RV_28《大いなる不在》 認知症は、人格を壊してゆくと同時に、その人となりも際立たせてゆくことのようだ。同居している人は過酷な毎日だろう。25年の歳月を経ながら、間に立たされた息子役の森山未來がやるせない。

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●RV_27《WALK UP》ホン・サンスの魅力は、今ひとつ掴みづらい。やたらモテる主人公の監督。自身の投影だろうか。現実とも幻想とも願望ともつかぬアパートメント住人女性たちとの交流。狭小のタテ空間の上下運動が奏でるコリアン、都市のスケッチ。

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●RV_25《春陽会誕生100年 それぞれの闘い》 とびっきりモダンなのは入口でお出迎えの木村荘八作品。そしてパリ時代、フジタから指導を受けた岡鹿之助、なぜか女性の入浴にこだわる石井鶴三、そしてなんとも気味の悪い人物像の水谷清。

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●RV_24《豊田市博物館》 GWに足を伸ばす。地場産のスギやヒノキを使った坂茂建築の真骨頂。 土地柄故車の展示は欠かせない。カローラ66年型は750kgのコンパクトボディ。ホイールやバックミラーの意匠もケレン味がなく好感が持てる。日本車はなぜモデルチェンジするほどに格好わるくなるのだろう。

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●RV_23《浮き雲》 キネマノイが補助椅子ふくめて満席になっていた。うれしい光景である。 カウリスマキ作品は殆ど見ているが、久しぶり再見の今作は記憶に反して饒舌だった。 不幸の連鎖の果てに、希望の光が見える。お決まりの愛犬出演にほのぼのとする。

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●RV_22 《14歳の栞》 すべての大人は中学生を体験しているのに、すっかりその当時の心情を忘れてしまっている。 この作品が単なるドキュメンタリーと異なるのは、中学2年生35名の全員に等価に向き合っていることである。それは不登校でクラスに姿を現さない生徒に対してもである。

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●RV_21《青春ジャック 止められるか、俺たちを2》__ストーリーよりも若松孝二とシネマスコーレ支配人のモノマネ合戦に目がいってしまう。 首をすくめて朴訥な語り口の若松、猫背で温厚な木全氏。形態模写をみているかのようで要所要所笑える。 映画青年たちへの讃歌と80年代へのプレイバック。


●RV_20《夜明けのすべて》_2 藤沢さんは、ふだんは気配りのある優しい女の娘だが、PMS〈月経前症候群〉症状で、まわりを驚かせてしまう。 同僚のパニック障害を抱える山添くんは、恋人でもなく友人でもないが、彼女を支えてくれる。 この作品は、人と人とのあらなた寄り添い方を提示している。

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●RV_19《夜明けのすべて》 こんな静かな映画がヒットしてるなんて、まだ日本は捨てたものではないとおもわせる。 藤沢さんに忘れ物を届けた帰り道を自転車で走る山添くんの表情にうっすらと希望の光が見える。それだけで涙腺が緩む。 ささやかな幸福感が、人を下支えする。大切にしたい作品。


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