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Tomoru

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劇団出身の母(要介護5)は令和5年9月9日に旅立ちました。まだ現実を捉えられていません。 生業は、描く事や書く事。 昨日は過去、明日は未来。 誰かの言葉が力になります。

Joined July 2023

雨女を返上、 小春日和の ご機嫌な天気の下 実家の片付けが済みました。 4tダンプ2台。 スタッフ5名。 てきぱきと作業が進み 慣れ親しんだ家具類への 感傷が湧く間も無く あっという間に 家の中の大物たちは 姿を消しました。 見えなくなっても 思いまでは消えない。 そう思っています #実家片付け

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新しい年のカレンダーが届き始めた。 年末年始の知らせも入る。 季節のあれこれが、今年も規則正しく訪れる。 規則正しければ正しい程 一緒に居た人の不在が 風穴のようにポカンとする。 12月になれば更に慌ただしい日々が連なる。 見上げた月が 薄雲に覆われて 紙のように見える。

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11月に入ったとたん カレンダーの薄さに 月日の流れる早さを 知る。 今年は仕事場に 年賀状終いの葉書が 沢山届いた。 「終う」という言葉の 潔さと寂寥が身を包む。 月末には、 実家の家具類が運び出される。  「終う」から始まるものが有ることに 口元と心が綻ぶ。 庭の朝顔がまだ咲いている。

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昨晩、 ふと思い立って 母の暮らしていた家に 自転車で駆けた。 僅か3分の道のりを 夜風が押す。 鎮まりかえった室内は もう何の息遣いも無い。 母が過ごした夜の孤独が 伝わり、そっと部屋を出た。 雨上りの夜空に 大きな月が冴える。 月明かりが 私の後悔を 少しだけ慰めてくれた。

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祭り囃子が聞こえてくる。 近くの神社から子供達の歓声が響き、りんご飴やイカ焼きの匂いが漂う。 境内に立つと、 子供の頃の自分に戻る。 迷子になっても 必ず見つけてくれた母の 姿は無く、 何処をどう探しても もう見つける事は叶わない。 近くの太鼓が 遠くに聴こえる。

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母を送って 1年が経った。 そろそろと、 家の中の整理を始めたが 思い入れに埋もれ なかなか捗らない。 漸く知り合いの専門業者に依頼し、大きなものを片してもらう事にした。 母の生きて暮らしてきた足跡が 小さく薄くなって行く。 誰かの中でだけ その時のままの姿で残るのだろう。

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まだまだ咲き誇る朝顔。 去年は11月まで 咲いていました。 朝顔が自撮りしたような写真。 種を取り続けて5年目。 眺める人の姿は 変わっても また次の夏に会いましょう。

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顔の形は なかなか 造り変えられないけれど 表情は自分で作れる。 しかめっ面の人といると 気持ちが伝染する。 無垢な笑顔は 人を幸せにする。 辛い時でも、 無理矢理口角を上げていると、 なんとかなる。 過日、母の担当医が 言っていたのを 思い出す。 彼岸の中、 遺影に向かって 笑ってみる。

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敬老の日の今日。 来客も落ち着き、漸くゆっくりできると腰掛けた時、 うちの8歳児が友人2人を伴ってピンポーン。 炎天下、行き場を探して辿り着いた様子。 まずは母にお線香をあげたのには、ほほぅとなりました。 小さな女子会に参加し、時を巻き戻した気分。 写真の母も笑顔に見えました。

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9月9日。 母の1回忌。 重陽の節句で、桃の節句や端午の節句と並ぶ秋の節句だと知った。 菊の花を愛で、季節の産物を味わい、邪気を払い、無病息災長寿を願う日。 花が好きで、みんなで食べる事を楽しみにしていた母は、この日を選んだのだろうか。 舞台を終えた母に 沢山の花が届けられた。

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日記など 続いたためしの無い 三日坊主が 何を思ったか 一昨年、 5年日記を購入した。 1頁に5段。 8月の2段目まで記されていた母との日々は、9月で途切れる。 振り返る事の容易な日記に埋められた日々は、 その時の自分に いつでも再会出来る。 8月の3段目が もうすぐ埋まる。

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京都に棲む友人から 大文字の画像が届いた。 学生の頃は 毎年のように四人揃って眺めた。 この6月に逝った幼馴染みが一番楽しみにしていた。 「また、みんなで見たいなあ」去年はしきりに呟いていた。 1コマ1コマの画像に 溢れる想いが滲む。 今年もきっと何処から眺めているだろう。

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初盆に 小さな届け物が続く。 こんな可愛い精霊馬に 母は乗れるかな。 手描きの絵ろうそくは 隣の女の子から。 すました顔の遺影が 花や可愛いものに囲まれて、 今日は微笑んでいるように見える。 温もりを持たない笑顔が 一年の時を知らせる。 夏の闇に 迎える小さな火を灯そう。

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いただきます。 ごちそうさま。 小さな子供達のように 母はひとりの食事の時にでも、 必ず手を合わせて そう言っていた。 食べること 食べられることへの 思いだったのだろう。 ゼリー食だけになっても その習慣は 変わらなかった。 いただきます。 合わせた手の細さばかりを思い出す。

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暑さが天辺を 目指しているようだ。 毎日が、母に向けて過ぎていた去年の夏は ひたすら駆け ひたすら思っていた。 輪郭を極めた青空と 入道雲、  陽に向かい凛と立つ向日葵。 そんな夏の風景を 今年の夏は懐かしさに似た思いで眺める。 母の好んだ南部鉄の風鈴が軒先で風に揺れ 囁くような音がする。

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夢は ひとときの喜びを与える。 先月亡くなった幼馴染みが、初めて夢に現れた。 「今日は2025年の1月4日よね」 彼女の声は鮮明で 夢と現が交差した。 そして直ぐに遠ざかった。 彼女の好きだった赤いコートが目に残る。 夢の話に添い 1月4日に、みんなで集まる事になった。 何が起こるのだろうか。

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今日の七夕は 数年ぶりの快晴で 今晩はきっと 再会を果たせるはず。 彼方へ行った人達とも この七夕のように 1年に一度で良いから 会えたら、 どんなにか嬉しいだろう。 その時は 何を話そうか。 何を聞こうか。 ただ向かい合っているだけで、それでいい。

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子供の頃 母と出掛ける時には 必ず手を繋いでいた。 晩年の 母のその薄くか細い手を 近くで添えていたのは 私では無く 看護士さんや介護士さんだった。 母の右手の温もりを 思い出そうとして 自分の左手を見つめる。 雨の日は傘を持つ手と 母の手に塞がる両手が 今は懐かしい。

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美しいものを見ると 寿命が延びる という。 美しいものを うつくしいと 思える時は幸せで 一緒に思える人が 傍らにいるだけで なお幸せになる。 母も幼馴染みも 花が好きだった。 咲き誇る紫陽花を 去った日の眼差しが その美しさを語る。 「きれいやねぇ」 もう一度その声を聞きたい。

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先日亡くなった幼馴染みは医師から余命を告げられた翌日、 車を買い換えた。 そして 納車されたその日に ミッドナイトブルーの新車で我が家に現れた。 緩和病棟に移る日には 新しい靴を買った。 彼女は明日の自分を  信じていたのだろう。 彼女から 譲り受けたその靴を まだ履けないでいる。

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